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薬剤師てるちゃんのサプリメント日記

薬剤師てるちゃんのサプリメント日記

プラセンタ

先日アドバイスをしているメーカーさんから
”プラセンタ”の副作用についてのご質問がありました。
ということで、今日はプラセンタのお話をしたいと思います。

プラセンタといえば、
化粧品を思い浮かべる方も多いですね。
美容クリニックなどでは”美肌””シミ””シワ”などに、
プラセンタ注射をする美容法もあります。
そしてサプリメントとしても販売されています。


Q.1、プラセンタとは?

 プラセンタとは、英語で「胎盤」という意味。
 胎盤は、妊娠によりお母さんの子宮の中に出来る組織で、
 胎児へ臍帯(へその緒)を通して、
 栄養補給のために必要なたくさんの栄養素を供給したり、
 造血、タンパク質合成、ホルモン分泌など、
 生きていく為に必要な全ての機能を果たしてくれるのです。

 人間以外の哺乳動物は、
 出産直後に自分の胎盤を食べてしまいます。
 これは、栄養豊富な胎盤を食べることによって、
 産後の体力回復に役立てるためと言われています。


Q.2、プラセンタの働きは?

 胎盤は、たった1個だった受精卵を、わずか10ヶ月で
 約3kgにまで育てるというもの凄い働きがあります。
 人間に必要なタンパク質、脂質、糖質のほか、
 各種酵素、ミネラル、ビタミンなど豊富に含まれています。
 赤ちゃんが病気にならず、スクスク大きく育つのも胎盤のおかげ。
 様々な働きがあるのも頷けます。
 美容の面では、アンチエイジング目的で、
 肌の老化防ぎ、若々しい肌を保つ働きが期待されています。
 (ハリ、美肌、シミ、シワ、にきび、アトピー、乾燥肌、敏感肌など)
 その他にも血行を良くする働きや、冷え、腰痛、肩こり、貧血、
 疲労回復、更年期障害などの働きも期待されています。
 

Q.3、医薬品としてもあるの?
 
 中国では古来より”紫荷車(しかしゃ)”といわれ、
 気血を補い生殖能力を高める薬として使われてきました。

 医療用医薬品としては、日本では約50年前から使われており、
 「メルスモン」と「ラエンネック」という2つの注射剤があります。
 
 「メルスモン」 は更年期障害、乳汁分泌不全
 「ラエンネック」は肝機能の改善 に使われています。

 上記の目的であれば保険が利きますが、
 美容目的の場合は保険診療が利かず、全額自己負担となります。
 
 ちなみにメルスモンの添付文書の”薬効薬理”の項目には
  「細胞呼吸促進、創傷治癒促進、
   抗疲労などの諸作用が認められており、
   これら多種多様の生物学的活性作用が
   広汎な生体過程への賦活作用を示し、
   組織細胞の新陳代謝を高め、
   身体の異常状態を正常化するものと推測される。」
   と記載されています。
 
 
Q.4、人の胎盤が使われているの?

 病院やクリニックで使用される医薬品の注射剤は
 ヒト(人)の胎盤を原料としています。
 化粧品やサプリメントは、
 以前はウシ(牛)由来のものを使用していましたが、
 狂牛病の問題が起きてから、
 ブタ(豚)由来の胎盤が主流になっています。


Q.1、プラセンタの副作用は?

 長い使用経験から見ても、安全性は高いものと言えます。

 まずは医薬品の注射剤の副作用を見てみましょう。
(副作用内容と発現率 ラエンネック添付文書より)
 ●注射部位の疼痛 2.56%、
 ●過敏症(発疹・発熱・掻痒感など)0.37%
 ●注射部位の硬結 0.37%
 ●女性型乳房 0.37%

 また頻度は不明ですが、
 重大な副作用として”ショック”の副作用があったとの記載あり。
 (ヒト組織由来のタンパク・アミノ酸製剤であるため)

 注射剤としては注射部位の異常は
 避けることができないものですので、
 全体的な副作用は少ないと言える数値かと思います。

 その他、論文などでは、
 サプリメントの摂取により成人性アトピー性皮膚炎が増悪した例、
 薬剤性肝障害の例などが報告されていました。

ネットで調べると
「プラセンタのその他の副作用は、
 生理が早まる、生理時の出血量が多くなる、
 便が柔らかくなることなどですが、
 継続服用することで症状は治まってきて
 正常に戻る場合が多いのでまずは心配ありません。
 ただし、症状がひどいときは医師に相談することをおすすめします。」
 との記載もあり、
 生理が早まる、出血量が多くなるなど
 体感されている方がいらっしゃるようです。

http://plaza.rakuten.co.jp/teruchansup/diary/200901310000/


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